ジブリ 風立ちぬ ネタバレ

原作よまずに見ました。


初日に新宿のピカデリーで。初日のしかもレイトショーじゃない時間帯に見に行くということで期待はしていた。


きっと監督が作りたいように作ったんだろうなという素直な出来、というのが率直な感想。堀越さんも堀辰雄さんも原作も知らないから勘違いあるかもしれないけど。


強烈な主張はまったくみられず、とにかく「好きなお話を丁寧に丁寧に作りました」という印象。


もののけ姫以降のジブリ作品の中では一番良かったと思う。


戦時の話だが、戦闘シーンはほとんどない。零戦もラストにちらっと出るだけ。飛行機同士のドンパチ、大和轟沈などを期待していたが、そういう話ではなかった。


主人公の声優は庵野さんというヱヴァンゲリヲンの監督の人。トトロのお父さん役のような、素人っぽさ丸出しながらも、キャラクターとマッチした雰囲気が好印象。


ハウルのキムタクさんと主人公のおばあさんの声にはビビったが、本作品ではごく自然な感じで役者さんたちが声優を演じていたように感じる。


主人公の上司いい味出してた。


ピュアラブカップルから熟年夫婦まで、大満足な映画かと。ただアニメ好きではない人が見ると、丁寧にかかれた描写が却ってひどく退屈と感じるかも。


ジブリ作品のなかでは珍しくキスシーン多いし、大人がみても納得の恋愛モノに仕上がっている。


アリバイにつかえるストーリー概要

良家の出っぽい堀越二郎、少年時代から正義感が強く真面目。イタリアの航空雑誌を辞書引きながら読めるくらい頭もいい。妹と話すときも敬語。すばらしい。

夢の中で、憧れのイタリア人飛行機設計師と出会い、設計士になることを宣言。

大学時代に電車の中で将来の奥さん(この時はまだ子供)と出会い、一緒に関東大震災に遭う。将来の奥さんは上流階級の人で、付き添いの女中が震災で足を折り、担いで送り届ける。その際「名乗るほどのものじゃありません」と去り、男前ぶりを発揮。

大学では定食のサバの骨のカーブが飛行機の翼のカーブににてる云々で、いつも飛行機の設計のことばかり考えている。

大学卒業後は名古屋にある三菱系列の会社にエースとして入社、数年後にドイツの視察にも参加。エリート。

帰国後、チームリーダーとして飛行機をつくるが、テスト飛行中に墜落。

ショックで長期休暇をとったようで、軽井沢っぽいリゾート地で休む。

そこで震災の時にであった少女と再会。

お互い引かれ合い、女の子のお父さんにも認められ交際をはじめる。ただし女の子は結核を患っており、治ったら結婚というところまで約束。

主人公元気になり職場復帰。女の子は吐血、病状は深刻で高原病院に入院。

主人公モリモリ仕事。女の子一大決心をし、高原病院を抜け出し、主人公のもとを訪れる。その晩のうちに結婚式をすませる。仲人は主人公の上司夫妻。以後奥さん。

奥さんほぼ寝たきり。本当は高原病院で治療をしないといけないが、余命長くないことを悟り一日一日を大切に生きようとする。主人公も重要プロジェクトの真っ最中で、仕事命だけれども奥さんの気持ちを察しやさしく相手する。泣くシーン。基本夜遅く帰ってくる且つ奥さんは寝たきりという悲しすぎる新婚生活。

主人公のプロジェクト大成功。奥さんはそれを見届け、置き手紙を残し高原病院に戻っていく。ここも泣くシーン。

その後ははしょられて、戦後になって回想シーン。零戦という立派な飛行機を作ったが、一機も帰って来なかった。でもエンジニアとしての十年を一生懸命生きたとイタリア人の師と夢で語り合う。

奥さんも登場して「あなたは生きて」といい消えてしまう。どうやらなくなったようだ、で終了。スタッフロール。

エンディングは松任谷由実さん。魔女の宅急便の感動が蘇る。

近々ポイントカードが無効になるピカデリー(松竹系)







以上