「マッチポンプ売りの少女」驚きの面白さと恐ろしさ!

マッチポンプ売りの少女 ?童話が教える本当に怖いお金のこと?

マッチポンプ売りの少女 ?童話が教える本当に怖いお金のこと?

これは衝撃的な一冊。例のごとくぼくの好きな陰謀論系のお話です。対象の組織や人物はすべて仮名になっていますが、普段ニュースみている人ならだいたい類推できる内容かと・・・。

陰謀の内容よりも、著者のギャグセンスに感服。ぼくもこんな文章かけるようになりたいなあ。ガンダムジョジョなどからの引用もさりげなく。キャンドルの話題がでたところですかさず「マジで恋する〜」のようなコメントがでてくるところがすごい。

まずショパナからGoogleの不透明性について書かれています。スパムメール業者にたいするアンチサイトが検索結果にでてこないなど。それはgmailで高機能な迷惑メール除去機能をgoogleが提供しているから、スパム業者とは共存状態ともいえるような関係なんだとか。 うーむ、ぼくもgoogleのヘビーユーザーだから心配だなー。google apps独自ドメインを、メール、カレンダーも使ってる。

次は水島ヒロさんとポプラ社さんの背信行為というか詐欺というか。水島ヒロさんなんてこの出来事があるまでは知らなかったんだけど、なんか人気俳優らしい。で、対して売り上げもないはずのポプラ社が2000万円の賞金つき文学賞を主宰ってところでもう怪しい。これまでにその賞金取った人もだれもいないし、水島ヒロさんの入賞から、本の発売が不自然にはやすぎる、など。まーぼくは小説よまないし、被害者らしい被害者もいないイタズラみたいなもんですから、そんなたいしたことはないのかと。

あとは省庁から発注される仕事を下請けにながすだけの天下り会社の話とか、談合の話とか。

試験受けて税理士になって頑張りすぎると(=税務署にたてつくと)、税務調査をどばっと投げつけられて廃業に追い込まれるとか、税務署に23年間勤続すると、無試験で税理士になれて、その人たちは税務署とズブズブの関係だったりとか・・・。もう読んでてくらくなるはなしばっか・・・。

電通が悪い、日本ユニセフのピンハネや、その回し者のアグネスさんがどうとか、そういう話がつづきます。

世界の警察を自任しているアメリカが北朝鮮チベットはスルーなのに遥か遠くのイラクには喜び勇んで駆けつけるとか・・・。

それぞれの話題の終わりには、「マジパネエ解説」がついており、なんとなく説得力を高めてくれてます・・・。ホリエモン氏推薦と、帯もついており、そっち系(エモン派)の人にはバイブルとして扱われるのでしょう。

最初はわらいながら読んでたのですが、途中から笑えない話が。マンションと管理会社は親・子会社の関係でぼったくられてるとか、管理会社の選定に合い見積もりだしたつもりが、そこらへんの会社が談合してるとか、規模の大きなマンションは住民同士の意思決定がうまくいかなくて、管理会社変更やトラブル時の対応が大変だとか、販売時の販売会社や管理会社が修繕積立金の上昇率を低めに伝えていて、実際に修繕するときにお金がたりなくなったりとか、管理費・修繕積立金の未納・滞納がふえ、マンションはますますボロボロに、資産価値なんてもちろんゼロに・・・。もう読みながら泣きましたよ。だからあれほど賃貸にしておけと・・・。

で、最後は国家のデフォルトのお話。とどめをさされました。大東亜戦争に負けた日本がどうなったのかなどの実例を交えつつ、破産した国の実例をだしつつ、米国の犬、竹中平蔵氏の陰謀だとか、中国の犬、鳩山氏、仙石氏、小沢氏の陰謀だとか、もういまにも日本にありえそうな話で・・・ぞーっとしました。資産は外貨や金(インゴット)などで分散して管理したほうがよさそうですね。

なんでもすぐ信用せずに穿った見方をしてみる、これでだれが得をするか考えてみることが重要ですね。最近ツイッターで、デマを拡散してしまうことが問題になりました。情報の真贋を確かめ、意思決定するのは最終的には自分なので、その辺、しっかりやっていきたいもんですね。


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2011/05/13追記
作者さんのツイッターは @hettachan です。