大変すばらしかったです。万人におすすめできる映画です。
星の子はジブリの真似ごと、言の葉の庭は壮大な金麦のCM、と、ここのところ振るわなかった新海先生でしたが、ついに、ひさびさに本領を発揮しました。
シナリオ、音楽、絵、声優さん、どれをとっても文句なしです。
ストーリーはよくある男の子と女の子が心が(体が?)入れ替わってしまうという全世界的普遍テーマです。このテーマを選んで感動モノをつくるというのはよほどのチャレンジだったかと思いますが、見事でした。これまでの新海監督の映画でも度々登場してきた恋愛、綺麗な絵、星空、時間の経過、強引な新宿推しをフル動員し、異次元の完成度になっています。これまでの作品では見られなかったまさかのパンチラにも初挑戦。全体の完成度を前にPTAも文句がつけれないだろうという自信のあらわれかと思います。
時間の経過を絶対法則として、記憶は強制的に消去されていきます。この辺は物忘れが激しくなった中年おじさんにはものすごくリアルな手法をとっているなと、関心させられました。いちおう主人公は時間を行き来しますがそれはとても限定的で、ストーリーの進行上、チートプレイに見えないギリギリのラインを狙っています。
最後はまさかのハッピーエンド。ほしのこえ、秒速5センチメートルのバットエンドの焦らし作戦に泣かされてきた多くのファンがここで救われました。ほしのこえ、秒速、君の名を同シリーズ作品と強引にカテゴライズするならば、10数年ごしのハッピーエンドです。さいごに主人公たちがスレ違いそうになりながら、結局はお互いを探し当てる一連のシーンは、なにやらBGMがながれていましたが、ぼくのなかでは山崎まさよしさんの「One more time, One more chance」が流れておりました。心のなかでは大号泣でございました。
人類が創造しうる最高クラスのアニメーション作品です。これから数年、これを超える作品はでないんじゃないかと思うくらいです。ガルパン、シン・ゴジラとつづく日本のソフトパワーを思い知らされていたところではありましたが、その中でも燦然と輝く新海先生の君の名は。、すさまじすぎます。はやくBDが買いたいです。
以上
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