ガンダム・鉄血のオルフェンズ見た

週末で一気見。若干寝不足。思っていたより面白かったので、感想をだらだらとメモっておく。

ネタばれありなのでまだのかたはご遠慮ください。

第1期の数話はリアルで見ていたが・・・

1期25話、2期25話の合計50話。一気にみるにはちょっと無理な分量。でも、途中で居眠りせずに最後まで見続けれたということは、筆者のなかでは名作の判定基準をクリア。

VもターンAもエイジもレコンギスタも途中で眠くなって断念。

第1期は2015年10月から、第2期は2016年の10月から放送していたらしい。

第1期は序盤だけリアルで見ていた。グシオン戦うところくらいまでかな?途中からあきちゃって、いつしかみることをやめていた。

見直したきっかけはユーチューブ

偶然オルフェンズの名場面集的な動画をみていると、次から次へと連続再生されていって、結局主要な戦闘シーンを全てみてしまった。全体的なストーリーのつながりが気になって、よしまとめて見てみよう、となったわけだ。

動画サービスでは軒並み有料・・・

筆者のアクセスできる動画サービスではdアニメストアだけが無料でみれた。

Amazonプライムビデオもユーネクストも有料。50話を有料でみるわけないだろと。1話200円とか価格設定がどう考えても頭おかしい。1話2話単位で購入する人いるのか? 50話で1万円だよ? しかもレンタルだし。動画ファイルが自分のものになるわけでもない。

レンタル全話セットで5千円くらいまでかな。だせるとしたら。

オルフェンズとは

オルフェンズとは 孤児(orphan)の複数形。なぜ唐突に英語なのか分からないが、普段あまり目にしない英単語なので、響きのかっこよさを採用したものと思われる。

見た目は美少年系ガンダム

明確な区別はないんですが、個人的には「普通のガンダム」と「美少年系ガンダム」があると思っている。美少年系は、W, 00とか女性ファンを意識しまくったキャラクターデザインで、各ガンダムのパイロットたちがやたらとカッコヨク描かれているやつ。ちょっと苦手。

オルフェンズもオルガと三日月のツートップをはじめ、若くて生きのいいニイチャンたちを揃えているのでそんな雰囲気を漂わせている。しかし・・・。

中身は容赦ないぶっ殺し系

もう最初っから主人公が無防備な大人を銃で撃ち殺しまくるんですよね。衝撃的。

主人公たちが結成した団体「鉄華団」はやがてマフィアの下部組織になり、殺し殺され、裏切り裏切られの容赦ない展開に・・・。先が予想できない展開で毎回ハラハラ感が楽しめるというのも他のガンダムにない特徴かも。

独特な世界観とメカニック設定

宇宙世紀ではないので、独自の世界観で有人ロボットで近接戦闘をしなければいけない理由を説明しないといけないのは、お決まりのパターンです。ミノフスキー粒子なしにモビルスーツの必要性を説明するのって大変だと思うんですよ。

でも,オルフェンズは設定がしっかりしてて、違和感なく世界観を理解しながらみることができた。

モビルスーツ

まずモビルスーツは過去の高度な文明が栄えていたころの遺産、ということになってる。正確には主人公たちがのる機体は300年くらいまえの対戦でつかわれたものが発掘されたということになっている。

エイハブリアクター

エイハブリアクターという超動力源があり、それをモビルスーツに積んでいる。エイハブリアクターが稼働すると、強力な電波干渉で、付近を飛行機がとべなくなったり、都市部で停電がおきたりする。

ナノラミネートアーマー

ナノラミネートアーマーという特殊なコーティングで、エイハブリアクターを搭載する兵器はものすごく硬くなる。ビームも効かない。というより、オルフェンズの世界ではビーム兵器がほとんど登場しない。300年前のモビルアーマー「ハシュマル」が唯一? 量産機がハシュマルのビームを直撃でくらったけど、ほとんどダメージはなかった。

上記二つの設定のせいで、モビルスーツ戦もかなり特殊なものになっている。他のシリーズではビームライフルやビームサーベルで攻撃されると一撃で大破もしくは、核パルスエンジンが破壊されると大爆発する描写になるが、オルフェンズにはそれがない。

手足の間接が破壊されて動かなくなるか、パイロットまで攻撃が達して中波のまま沈黙するような感じ。粉々になったり大爆発はおきない。

おもに鉄の剣で装甲の間やコックピットをねらって叩いたり突き刺したりするのだが、まずは打撃で装甲をすこしずつ剥がして、何度目かの攻撃でようやくコックピットを狙える、という感じ。エース級のパイロットであっても、量産機を瞬殺する、というのはなかなかできない。とにかく敵も味方も固い。最初は結構見ててイライラした。

ガンダムの位置づけ

300年前に数十台だけ製造された特別生産のモビルスーツだけがガンダム(ガンダムフレーム)と呼ばれる。

昔、ガンプラ売り場でガンダムグシオンを見て、あまりにガンダム要素がなさすぎて驚いた記憶がある。あれも中身がガンダムフレームなのでガンダムという分類になる。

グシオンはその後無駄な装甲がはがされ、じゃっかんガンダムっぽくはなる。

子供向けではない

全国のお父さんお母さんは注意。主人公たちは少年兵なので、容赦なくぶっ殺すし、味方もバンバン死ぬ。主要キャラの兄弟は首吊り自殺するし、少女を拷問するし、おっさんがベッドで裸の少年をもてあそんだ後、みたいな描写はあるしで、注意が必要。宇宙船の乗組員が全員女で、全員が船の代表の奥さんで腹違いのこどもがどっさりとか。

主人公は超人だが無敵ではない

普通アニメの主人公は主要キャラのなかで一番強く、最終回までほぼ無傷で大活躍をするものと決まっている。でもオルフェンズは一筋縄ではいかない。

まず少年兵たちはモビルワーカーやモビルスーツの操縦技能向上のためアラヤシキシステムという手術をしている。背骨に機械を埋め込んでモビルスーツの操縦系に直接アクセスするイメージ。

サンダーボルトのサイコザクほどには残酷ではないが、それでもアラヤシキ手術の成功率はそれほど高くなく、失敗すると廃人になる危険性もある。人道的に問題あり。

主人公は仲間を守るためにアラヤシキシステムで無理をしてしまい、最初は右目と右腕がうごかくなくなり、最終的には右半身がうごかくなって、自分で歩くこともできなくなった。

主人公や主要キャラがちょっとした無理と引き換えに片目を失ったり、片腕をうしなったりくらいはよくありそうな感じだが、シリーズ終盤では、まさか主人公が半身不随で、仲間にかついでもらわないと移動できないとは・・・ビジュアル的なインパクトが強すぎる。

でもアラヤシキシステムをバルバトス(主人公の搭乗するMS) につないでいる間だけは体が自由になるという、戦闘だけは手を抜かないという制作陣の意志をかんじられる設定になっている。このへんはガンプラ売らないといけないから主人公機の強さだけは最大限表現しろというルールがあるんだろう。

結論からいうと、かろうじてハッピーエンド

主要キャラ全殺しのラストも予想できただけに、そこだけは救いがあった。

終盤で、決戦にまけ風前の灯火状態になったオルガが敵のボスに許しを請う場面があったが、あっさり拒絶され、「全員死ぬラスト」を覚悟していたんだよね。

泣けるシーン10選

カルタの最期

中ボスの一人。名門の当主。主人公たちと正々堂々と戦おうとなんども挑むが結局三日月に軽くひねられ、ガエリオに回収され引き上げる途中で死亡。最期までマクギリスに認めてもらいたいと無理しすぎたところがはかなく悲しい。

ビスケットの最期

かわいい妹たちを故郷にのこしてたのは最初から死亡フラグではあったが、どちらかというと戦闘員ではないので、まさか死ぬとは思っていなかった。前の晩は、「この作戦がおわったらじっくり語り合おう」的な死亡フラグ立てまくりまくりではあったが・・・・。

直前に実の兄の自殺の知らせを聞いてこれからがんばらなきゃってところでの退場はかわいそすぎる。最期にオルガをかばってうまく振り落とすという神業をみせる。

シノの最期

一撃必殺の兵器をラスボスに決める直前でジュリエッタの妨害にあい、任務失敗でそのまま撃墜・・・。

役割的にいつ死んでもおかしくないポジションでありながら、常に戦果を残してきた中での、劇中で一番盛り上がるシーンでの任務失敗。これは泣いた。

シノの決死の攻撃を防いだジュリエッタがこの大戦での一番の英雄。

三日月の演説

演説するキャラじゃないのに、オルガの死後仲間をまとめるためにカッコヨク演説。泣いた。

三日月とアキヒロの最期

仲間を逃がすために最期は二人だけになって敵の大舞台を相手にすることに。

うまく撤退して逃げきれるんじゃないかと思い始めた矢先に・・・。まさか大気圏外から狙撃されるとは思わなかった。制作側の絶妙のタイミングにびっくり。

イオクの最期

ナゼとアミダの恨みを誰かに晴らしてもらわないとこの物語はおわれないと思っていた。最期の最期に登場してくれたイオクに感謝。アキヒロの最高の見せ場でもあった。

ナゼとアミダの最期

鉄華団に関わったばかりに理不尽な策略にはまり、軍隊の攻撃をうけて死亡。奥さんたちの輸送船もなぜか狙われ、ダブルでショック。イオクは鬼畜。

アミダは旧式のMSで最新機体のジュリエッタを倒すほどの戦闘力をみせつけるが・・・死亡。泣いた。

ラフタの最期

ナゼさんの死の余韻がのこるなかでのまさかのぶっ殺し。これまた「鉄華団を挑発するためだけ」という、これ以上ない理不尽な理由で殺される。

視聴者がラフタとアキヒロとのハッピーエンドを想像しかけてた矢先のタイミング。もうここまでくると制作陣ひどい。ずっと鉄華団の戦闘力向上に尽力し、筆者的好感度No1だったのに・・・。

マクギリスの最期

第1期の全能感はみるかげもなく、第2期後半はガエリオにボコスコにやられる。最期はなんの切り札もなく、バエルで突撃・・・。せめてラスボスであるラスタルと相討ちくらいいくかと期待させといて、あっけない最期に涙。

モビルワーカーにのってた少年兵たち

MSは大破しないと書いたが、MSがモビルワーカーを攻撃したら一撃で大破するし、乗組員もほぼ死亡する。みんな安全なMSにのれればいいのだが、MSは高価なので、一部のエース級しかのらないので、数あわせのためにモビルワーカーで出撃&死亡という、みていて悲しくなるシーンが度々・・・。

続編があればみたい

映画版か続編に機体。視聴年齢はちゃんと制限してね。

以上