警察の非人道的な取り調べ。これはひどい。

今日ニコニコ生放送で、「痴漢と呼ばれ自殺〜1年前の夜、新宿駅で何が起きたのか? 」(http://live.nicovideo.jp/watch/lv34091534 タイムシフト再生で、いまでも見れます)を見た。


サイゾーの記事*1であった「新宿駅痴漢冤罪暴行事件」についての生放送。今回が3回目だそうだ。サイゾーの記事の内容もショッキングだったが、ニコニコ生放送で公開されたボイスレコーダーの音声を聞くと、自殺した原田さんのどうしようもない八方塞がりで苦しめられている様子が痛いほど伝わってくる。暴行を受けた被害者として警察をよんだのに、痴漢の被疑者ということで取り調べをうけはじめ、しかも電話もさせてもらえない。最初は理論だてて話していた原田さんも、最後の音声は別人の用に憔悴しきった声で、あきらめモードが伝わってくる。


 いつも12時に寝る原田さんが、朝4時まで取り調べをうけ、原田さんの主張はすべてスルーでまったく受け入れられない。暴行の被害者として警察よんだのに、あなたは痴漢の被疑者ですといわれる。「意味がわかりません」と繰り返す原田さん。同じ人間なのだろうかと思うくらい、相手の警察官にははなしが通じず、やりとりを聞いているだけで、怒りで体が震える。新宿署は全国的にも痴漢・よっぱらいのケンカなどの取り扱いがおおいらしく、警察も取り調べの数をこなすだけのやっつけ仕事になっていた可能性が高い。ボイスレコーダーにもヘラヘラ笑いながら対応する警官の声が残されており、まさに外道。だれか内部告発でこいつの情報晒せよと思ってしまった。絶対的強者の立場から圧倒的弱者だった原田さんを追い詰め、自殺のトリガーを引いたまちがいない張本人なのだから。一般庶民からしたら警察から取り調べをうけるなど、一生に一度あるかないかの一大事である。この乖離がすさまじく庶民をきづつけることになると、警察は理解しているのだろうか。


 電話をかすかさないのやりとりなど、とても血の通った同じ人間とは思えない。まさに非道で外道。暴行を受けボロボロ+普段寝る時間も過ぎて疲れきっている原田さんにたいして、夜出勤でフレッシュな警官たちがよってたかっての一方的な取り調べ。しかもヘラヘラ笑いながら。原田さんの要求はすべてシャットアウトし、外部との連絡を封じ精神的においつめる作戦がありありと見える。まさに拷問。とんでもない人権侵害だ。


 原田さんは以前、痴漢被害にあった友人(女性)の相談にのってあげたり、加害者との交渉の場にでていって対応した経験があるそうだ。また、ボイスレコーダーの発言からも、痴漢冤罪についての知識はそうとうあった節がある。「それでもボクはやってない」以降、全国のリーマン男性の心に深く刻まれた法則「痴漢容疑で駅員室につれていかれたらオシマイ。なんとしてでも逃げきってから弁護士に電話」も知っていたはずだ。だとしたら、もし痴漢行為をしていたのなら絶対に警察には近寄らなかったはず。痴漢行為なんてきっとなかったんだと思う。そして、痴漢冤罪の難しさをよく知っている原田さんだからこそ、自分のおかれた状況を理解してしまったとき、絶望と精神崩壊を起こしてしまったんだと思う。


この事件がこのままスルーされていい道理はない。暴行事件として。そして警察・駅員の対応に問題がなかったのか、しっかり検証されるべきだ。今回は原田さんがつねにボイスレコーダーを携帯していたから、明るみになった警察の非道だが、きっとこのような形で理不尽な取り調べをうけ、苦しめられている冤罪被害者も大勢いるのではないか。冤罪をすこしでも減らすよう警察組織の根本的な改善が必要。警官の不誠実なやっつけ作業(取り調べ)が一般庶民をパニックに陥らせ・精神崩壊、自殺へと導いてしまったことはまぎれもない事実。絶対に対策が必要。あと、警察がこんなやくざみたいな組織とは知らなかった。すべての取り調べ風景を録画・保管し、捜査・取り調べ行為に問題がなかったか、あとから検証できるようにすべきだ。早急に。非人道的な対応をした警官は罰せられるべきだと思う。


■関連リンク

  • 日刊サイゾーの記事 痴漢冤罪で命を絶った青年が録音していた「警察の非道」http://www.cyzo.com/2010/12/post_6078.html
  • 原田信助の受けた暴行被害について、十分な捜査を実施し,犯人を起訴することを求める署名 http://www.shomei.tv/project-1559.html (署名へご協力お願いします)←2011/01/14追記 見事に目標の1万件の署名が集まったそうです。ご協力ありがとうございました。