(読書)田母神塾 これが誇りある日本の教科書だ 田母神俊雄:著

田母神塾―これが誇りある日本の教科書だ

田母神塾―これが誇りある日本の教科書だ

(読書)田母神塾 これが誇りある日本の教科書だ 田母神俊雄:著

愛国者 田母神さんが書きたいように書いた本。結構おもしろかった。尖閣問題、露大統領の国後島訪問など、まさにタイムリーな内容。弱腰日本じゃ、ほんと主権は守れないよという提言。

真・日本国憲法第9条
第9条
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求する。
2 前項の目的を達するため、我が国の国力に応じ、国際社会を安定させるための手段として陸海空軍その他の戦力を保持する。

田母神談話

 大東亜戦争が終わりを告げてから、60年以上もの歳月が流れました。戦争によって犠牲となられた方々に、あらためて哀悼の意を表します。と同時に、戦死された方々のおかげで私たちの今日があることに、深く感謝の意を表します。
 人類の歴史上、白人国家は実に450年にもわたって有色人種国家を侵略し続けてきました。強い国が弱い国をいじめて回った、帝国主義時代の不幸な歴史です。さらに20世紀に入ると、ロシア革命を端緒とした共産主義の猛威が世界を席捲していきます。
 大東亜戦争とは、有色人種国家を白人国家の侵略から解放する戦いでした。アジア諸国では、白人国家との戦いに日本軍が参戦したことを大歓迎しています。彼等は諸手を挙げて日本軍に協力し、日本軍は平和の使者であるかのように歓待されました。先の大戦を通じ、日本はアジア地域の平和と安定のために大きな貢献をしました。その事実が今日の日本では忘れ去られているようです。
 日本は戦後、人類が歴史上経験したことのない占領政策を受けました。国際法において、占領国は被占領国に対して恒久法を強制してはいけないことになっていますが、GHQの占領期間中、日本は憲法改正教育基本法改正、教育勅語廃止、財閥解体などの政策により占領国から国家の弱体化を進められてしまいました。
 戦勝国は、自信の歴史観を敗戦国に強制するものです。戦争に負けた日本は自分たちの歴史観を奪われ、戦勝国の歴史を強制的に押し付けられてしまいました。そして従軍慰安婦問題、南京大虐殺など、捏造された自虐史観を日本の隅々にまで新党させられてしまった。
 歴史教育とは、本来、国民に自信と希望をもたせるためにあるはずです。自虐史観に基づいた日本の歴史教育は、国民から自信と希望を失わせていくものでしかありません。今こそ日本は、かつて戦勝国から奪われた歴史観を取り戻さなければなりません。そして、かつて我が国が持っていた誇りを取り戻すべきです。
 我が国は、二度の原爆投下を経験しました。残念ながら、核兵器が今後廃絶されることはないでしょう。同時に、核兵器は今後絶対に使われることがないという原則を私たちは明記しておかなければなりません。核兵器の保有国と非保有国とでは、絶対に対等な外交交渉は進められません。両者の外交交渉力には、天と地ほどの差があります。
 原爆投下を経験した我が国ではありますが、世界各国と対等な外交交渉を進めていくためにも核兵器を保有すべきです。あるいは核抑止力を向上させるために、ニュークリア・シェアリング・システムを採用すうるのも一案でしょう。
 日本国民を、二度と核の脅威にさらしてはなりません。日本の安全保障を恒久的なものにするため、我が国は核兵器を保有するべきです。


本書の要旨は上記、新・日本国憲法第9条と 田母神談話になります。

目次

1時限目 歴史の講座
	世界は腹黒い!「歴史学」と「歴史」は似て非なるものと知れ
	かくして日本は骨抜きにされた―GHQによる日本洗脳化計画
	左翼は戦略的に日本の教育機関に送り込まれた
	人種差別先進国アメリカの暴虐
	日本軍の中国駐留は侵略にあらず!
	中国の国父・孫文を育てた日本人
	「対華21か条の要求」では当たり前の主張しかしていない
	日韓併合で朝鮮が受けた恩恵
	創氏改名は日本の強制ではなかった
	欧米列強の搾取型ではなかった日本の植民地政策
	大東亜戦争の真実① 張作霖爆殺事件と盧溝橋事件コミンテルンの自作自演
	大東亜戦争の真実② 「南京大虐殺」はデッチアゲである
	大東亜戦争の真実③ アメリカ国家安全保障局が公開した「ヴェノナファイル」の衝撃
	大東亜戦争の真実④ イチャモン同様のハル・ノートコミンテルンのスパイが起草した
	大東亜戦争の真実⑤ 日本を開戦へと挑発していたルーズベルト大統領
	東京裁判の真実① 東京裁判でアメリカの戦争責任を説いた米軍人
	東京裁判の真実② 天皇や皇太子の誕生日も自虐史観植えつけに利用
	憲法改正教育勅語国家神道廃止はすべて国際法違反
	「日本の戦争は安全保障のため」と断言したマッカーサー
	世界人権宣言の精神を体現していた戦前の日本

2時限目 政治の講座
	村山富市の大罪
	福田赳夫の大罪
	中曽根康弘の大罪
	宮沢喜一の大罪
	小泉純一郎の大罪
	小渕恵三福田康夫の大罪
	麻生太郎の大罪
	自民党はもはや保守政党とは言えない
	なぜ総理大臣が靖国神社に参拝してはいけないのか
	河野洋平の"二大業績" ― 「河野談話」と「遺棄化学兵器撤廃」
	石破茂・元防衛大臣の卑怯な態度
	防衛省守屋武昌事務次官との熾烈なバトル
	鳩山由紀夫は卑怯者の"無自覚左翼"
	小沢一郎に日本の総理大臣は務まらない
	官邸と外務省は今こそ本気で情報線に打って出るべし
	出でよ、タフ・ネゴシエーター専守防衛」では外交交渉にならない
	日教組左傾化教育が日本の伝統を破壊している
	沖縄反戦地主たちのバカげた嫌がらせ
	教育勅語と修身を現代に復活するべし
	日本で進む「文化大革命」― "一億総左翼化"と"森永卓郎現象"
	上司は部下に仕事を任せよ ― 田母神流リーダー論

3時限目 国防の講座
	愛国心なくして自衛隊は成り立たない
	「そんなの関係ねぇ」発言の真意とは・・・
	領空侵犯機は撃墜し、不審船は粉にして海に沈めるべし
	竹島尖閣諸島が日本の領土ではなくなる日
	徴兵制よりも愛国心の醸成こそ国防の要
	自衛隊は栄光ある日本軍の末裔である
	自衛隊は不祥事がほとんどない稀有な組織である
	日本のエリートは軍事学を一般教養として学べ
	歪んだ日米同盟― 米軍を守れない自衛隊
	自衛隊をがんじがらめに縛りつけている政府
	石破茂・元防衛大臣が発表した噴飯モノの論文
	「防衛出動=自衛隊武力行使」が発令されるまで
	専守防衛には「敵地先制攻撃」を含むべきである
	「武器輸出三原則」は国益を毀損している
	究極の抑止力・核兵器で国防と外交を強化せよ
	付録
参考文献及び参考資料

あー、打つのつかれた。

 東京裁判は、マッカーサー条例という事後法によって開かれた。戦犯とされた人たちは、「平和に対する罪」「通例の戦争犯罪」「人道に対する罪」を犯したというのです。戦争を計画し、戦争を始めた罪―。そんな罪は国際法上ありません。東京裁判で初めて作られたのです。
 東京裁判の冒頭、東條英機元首相の主任弁護人・清瀬一郎は裁判の管轄権について意見を述べています。「この裁判はどういう根拠に基づいているのか。ポツダム宣言には、『平和、人道に対する罪』など含まれてはいない。戦争の計画・準備・開始・遂行を『戦争犯罪』とする考えは、不当である」と清瀬弁護人は訴えた。しかし、ウェブ裁判長は、裁判が終わるまでの2年半、その訴えに明確な答えをだすことはありませんでした。

 東京裁判終身刑の判決を受けた梅津美治郎陸軍大将の弁護人は、アメリカのブレイクニー陸軍少佐が務めています。彼は、東京裁判の5日目、このように発言しました。
 ≪国家の行為である戦争の個人責任を問うことは、法律的に誤りである。なぜならば、国際法は国家に対して適用されるものであって、個人に対してではない。個人による戦争行為という新しい犯罪を、この法廷が裁くのは誤りである。》(冨士信夫『私の見た東京裁判』上巻、講談社学術文庫/※一部表記を改めた)
 東京裁判は大前提からしてそもそも不当な裁判であると、アメリカ陸軍の軍人が言っているわけです。さらにブレイクニー弁護人は、こう続けます。
 ≪戦争での殺人は罪にならない。それは殺人罪ではない。戦争は合法的だからです。つまり合法的な人殺しなのです。殺人行為の正当化です。たとえ嫌悪すべき行為でも、犯罪としての責任は問われなかったのです。キッド提督の死が真珠湾爆撃による殺人罪になるならば、我々はヒロシマに原爆を投下した者の名を挙げることができる。投下を計画した参謀長の名も承知している。その国の元首の名前も、我々は承知している。》(同前)
 真珠湾攻撃に端を発する日本の戦争が犯罪だとすれば、広島に原爆を落とした米軍の軍人や大統領も同様に犯罪として裁くべきだという主張です。
 ブレイクニー弁護人は、さらにこう叫ぶ。
 ≪何の罪科で、いかなる証拠で、戦争による殺人が違法なのか。原爆を投下した者がいる!この投下を計画し、その実行を命じ、これを黙認した者がいる!その人たちが裁いている》(同前)
 この発言は、なぜか途中から日本語に通訳されませんでした。英語の速記録は残されましたが、東京裁判の歴史からは末梢されてしまったのです。
 冨士信夫さんは、法廷係として東京裁判を初めから終わりまでずっと傍聴していました。日本語の速記録も残されなかったため、冨士信夫さんはブレイクニー弁護人が法廷で何を訴えていたのか長い間知らなかったそうです。
 なえ日本人だけが戦争犯罪を裁かれなければならないのか。東京裁判がまかりとおるのであれば、広島に原子爆弾を落としたパイロットや、原爆投下を計画した軍人、最終的にその計画を承認した大統領も戦争犯罪人として裁かなければおかしい。こうした理路整然とした主張を、アメリカ陸軍の軍人が堂々と東京裁判の法廷で展開したことが重要です。さらに、その発言をもみ消し、日本人の耳に届かないようにした連中がいたという事実を私たちは知らなければなりません。

 東條英機元総理以下28名のA級戦犯が起訴されたのはいつか。1946年4月29日、つまり昭和天皇の誕生日です。また、死刑執行はいつなされたか。1948年12月23日、つまり当時の皇太子殿下の誕生日に、東條英機を含む7人の絞首刑が執行された。日本人が国をあげてお祝いする日を狙い、わざわざ起訴や死刑執行をした。国民が天皇陛下や皇太子殿下の誕生日を祝えないよう、偶然ではなくその日を狙い打ちしているわけです。こうした事実が、日本の学校では教えられていない。教科書にも書かれていないのです。

 日本に他国から武力攻撃がなされた場合、あるいは明らかに武力攻撃がなされるに違いないという状況下では、自衛隊に「防衛出動」が命令されます。防衛出動とは、平たく言えば自衛隊による軍事行動のことです。
 防衛出動が命令されるまでの手続きを説明しましょう。有事の際には、防衛省安全保障会議が開かれます。具体的に自衛隊を動かすためには、総理大臣が国会で承認を得なければなりません。国会で承認を得られなければ、防衛出動を自衛隊に発令することはできない。ちなみに日本では、これまで一度も防衛出動は発令されたことがありません。
 防衛出動の前段階として、総理の承認さえ得られれば防衛大臣が「防衛出動待機命令」を出すことはできます。ただしこれはあくまで「待機」ですから、実際に自衛隊を戦地へ出動させるためには国会の承認が不可欠なのです。
 防衛出動待機命令が出されなければ、出動への準備さえできない。国会で承認を得られなければ待機→出動へ移行することができない。こんな回りくどいシステムを採っているのは日本だけです。海外では、大統領なり総理が軍を緊急時には動かすことができる。日本の場合、いくら総理大臣が出動を命令したくとも、国会で反対が多ければ自衛隊を動かすことはできません。

いまの民主党政府に外交能力は皆無。外交能力は政権が変われば改善されるかもしれないけど、外交能力がない政権になるたびに領土が侵食されていくのでは話にならない。やはりここは毅然とした態度で対応できるよう、強くていつでも動ける軍事力をもっていないと周辺国に舐められ続ける。田母神さんがいう世界は腹黒い、という言葉を平和ボケしている日本人はもっと認識すべきだと思う。譲り合いの精神は外交では通用しないと。ロシア、中国に経済援助をしてあげれば感謝され、関係改善につながると考えてるのはお人好し日本人だけで、腹黒い世界は、もらえるものはもらっとくだけ。ほんといいように搾り取られていくだけ。

評価:★★★★☆