藤沢数希さん著 「反原発」の不都合な真実 メモ

「反原発」の不都合な真実 (新潮新書)

「反原発」の不都合な真実 (新潮新書)

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最近はテレビもネットも脱原発一色の感じですが、原発賛成!の立場でかかれた本です。原子力発電が他の発電方式より比較的安全であることを解説した内容となっております。データを列挙して考察した結果を書かれているので、感情的な表現はありません。

火力意外の発電方式の発電性能がいかにしょぼいのか書かれてました。太陽光発電風力発電も、枯れた技術でなりたっていて、ちょっとやそっとの技術革新で原発の性能に対抗できるようなものではないとのことです。

 原子力は、事故によって多少はコストが上がるかもしれませんが、それよりも耐用年数に達しない原発を止めるコストの方がはるかに大きいですし、仮にポートフォリオの中から原発を外すとすると、エネルギー安全保障のリスクは非常に大きくなる、ということです。日本は石油を止められて第二次世界大戦に踏み切りました。1970年代のオイルショックなど、日本は石油では何度も辛酸をなめています。エネルギーのポートフォリオを分散させなければいけないことは明らかでしょう。原子力のオプションを放棄することは、日本国民にとって極めて愚かな選択になると思います。

 ところで、史上最悪のチェルノブイリ原発事故が起きたウクライナはどうでしょうか。実はウクライナは非常に積極的に原子力を推進しています。事故が起こった1986年当時は20%弱しかなかった原子力の比率は、今や50%に達しています。新しい原発の建設も順調に進んでいます。そもそも途上国で、50年に1回ぐらいシビア・アクシデントが発生して、その結果、最悪の場合、癌になる確率が何十年後に0.うん%上がるかもしれないし、上がらないかもしれない、というようなものをリスクとは呼びません。
 放射能ホラーを怖がるのは、豊かな国の贅沢なのです。

ほとんどの日本国民が原子力やエネルギー問題の素人なので、両陣営の人の主張を偏見なしで聞いてくってのは大切だと思いました。