- 作者: 谷本真由美
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2013/06/13
- メディア: Kindle版
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Kidle版はマーカーひくのが簡単なので,あとで書評書くのが楽でいいですね。ぼくのこの落書きが書評とよべるかどうかは別として。
購入の経緯は
いまもっとも目が離せない作家さんだから。
本の対象読者
若者。20−30リーマン、学生。
著者の考えはどのようなものか
キャリアポルノ=May_romaさんの造語。ようするに自己啓発本のこと。
自己啓発本ばっかり読んでいてもだめですよ、働くことだけが自己実現じゃないですよ、凡人は努力したってたいして変わらないですよ。
その考えにどのような印象を持ったか
そっすね!
印象に残ったフレーズやセンテンスは何か
新聞の書籍広告欄には宗教書に混じってそのような自己啓発書が「10万部突破!」「今年最も売れた本」などと仰々しく宣伝されています。
宗教書!あるある。
頭にタオルを巻いたタオラー系のラーメン店の店主
いかした表現。こんどなんかで使ってみよう。
なにせ自己啓発書では何が何でも「絶対」「完全」「秒速」「成功」なのです。表紙の時点で完璧にうまくいくことが確約されているようなものです。ラッシャー木村氏にマイクパフォーマンスで侮辱されようが、マツコ・デラックスさんに「あんたなんてチンカスだわ」などとなじられてもゾンビのように立ち上がってくる力がみなぎっています。
唐突にラッシャー木村。もうこの人、ラッシャー木村とか、メタル界の誰々がって、全世界にむけてつぶやきたいから本を書いているとしか思えない・・・。
「ノマド」とは、オフィスではなくカフェや自宅など好きな場所で自由に働くスタイルを実践する人、という意味と、会社や役所など組織に雇用されず個人事業主として働く人、という二つの意味があります。
詳しくは ノマドと社畜 ?ポスト3.11の働き方を真剣に考える 参照。
小泉改革?
アメリカの自己啓発書の市場は年々伸びており、リーマンショックの後は第三次自己啓発ブームが来ているほどの好調ぶりですが、そこには、アメリカの人々の生活が年々苦しくなっており、その苦しみから逃れるために、自己啓発書にすがっているという背景があるわけです。
自己啓発が流行している先進国は日本とアメリカくらいのもんなんですって。
私個人は、日本は社会の構造は欧州に近いのにもかかわらず、アメリカ的な考え方も持っていると感じています。
関係ないけど、まえなんかの本で富国強兵がすすんで先進国になれる国の条件として封建時代を経験しているかどうか、というのがあったな。そういうことか。
働く人がキャリアポルノにすがる理由は、仕事における競争が激しくなっていること、また、よい生活をしたいが自分は努力をしたくないという「怠け者」や、現実を直視したくない「意気地なし」が多いからです。
言い切ったね。うすうすそんな気がしてた。
日本の社会というのは、一般的には「和」を重視すると言われていますが、実はその「和」とは、集団から突出しない集団圧力であり、しかしながら、集団内では小規模なレベルで常に競争があり、他の集団とは激しい競争をしているという、実は競争好きな社会であるのです。
日本人の「競争好き」が、実はキャリアポルノを買う人が後を絶たない理由なのです。
なるほどー。日本人の伝統的倫理観は二宮金次郎ですからね。勉強して競争して生き抜く・・・・。その果てには自殺か要介護認定がまっていると・・・。
何を隠そう私こそ、「意識高い系」でキャリアポルノにどっぷりと浸かっていた20代だったとのです。しかしこの事件の後に、私はそれらの本をすべて処分しました。人生の無情さ、儚さ、予測のできなさ、努力してもどうしようもないことがある、という人生の本質を、やっと悟ったからです。
「この事件」とは著者の弟さんが大事故に遭って足を切断するかもしれなくなったことと、その病院の救急救命病棟でワーホリ系のリーマンの人が頭が一部なくなる大怪我をしているのに、仕事の話ばかりしていてショックを受けた、という事件。会社はいざというときに何にも助けてくれない。過度に会社に依存した人生設計はよくないよね、ということ。
類書との違いはどこか
類書といえば、「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」を読んでほしいね。凡人が自己啓発書を読んでも結局は変われないんだよ、っていう内容。これもKidle版あるから。親指シフトをマスターしたって、凡人は勝間さんにはなれないってこと。
- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2013/04/26
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関連する情報は何かあるか
ラッシャー木村、シャラップ上田みたいなニックネームがほしいな。