無償版G Suite(Google Apps/Google Workspace)が無償利用終了間近・・・独自ドメインメールの移行先を考えてみた
ちまたで話題の無料版Google Apps完全終了おしらせ。
筆者も独自ドメインをつかったメールアドレスをGoogle Apps(その後サービス名称がG Suite -> Google Workspaceに変更)で無料で利用していたので、移行を考えなければいけない。
- 放置していると5/1に有料プランに自動アップデート(7/1までは無料利用可)
- 7/1までに入金がないと停止。
というながれ。何らかの対処が必要になる。
他のサービスに移行せず、Google Workspaceを使い続けた場合、1メアド(=1ユーザ)あたり月額600円という課金になり、筆者のように家族全員分の独自ドメインメールアドレスを運用している場合、年間維持費が数万円になる。。。
これまで無料だったのがいきなり数万の出費になるのは痛い。
Google Workspaceは共用のGoogle Driveとして使えたりするので、データぎっしりの人は移行悩むかもしれないが、筆者の場合は「独自ドメインでのメール」でしか使っていないので、移行も独自ドメインが使えるメールサービスを探せばいいだけなので比較的らく。
候補は以下。
- ムームーメール
- さくらのメールボックス
- Zoho
それぞれ検討してみた。
ムームーメール
筆者は複数の独自ドメインをもっているが、ほとんどがムームードメインで管理している。
ムームードメインで管理している独自ドメインの場合、ムームーメールというサービスを利用することができる。
月額110円で、30GBつかえる。DNSの設定とかを考えると、これが一番楽。
でも、試してみて意外な欠点が・・・。
メールアドレスごとの容量指定ができない。いまどのメールアドレスが何ギガ消費してるのか、管理画面で見れない。
筆者の見落としの可能性もあるが、できて当然と思われたメニューが見当たらないため、今回は要件に合わず。不採用とした。
4/25追記
後述するさくらメールでも記載したが、ムームーメールも「+」をつかったメールエイリアスが使用不可。
さくらのメールボックス
上記ムームーメールと同じ趣旨のサービス。
筆者はこのはてなブログとは別に趣味でブログをたちあげている。そのレンタルサーバとしてさくらのレンタルサーバを使っている。
さくらのレンタルサーバには「さくらのメールボックス」というサービスが含まれている。
さくらのメールボックス単体で契約することも可能。その場合は、月額87円、容量20GB。ドメインは20個まででメールアドレスは無制限。ただし、@以前の文字は 重複できない。john@example.com と john@example2.net をつくることはできない。お高めのビジネスプランだとその辺ができるらしいのだが詳細不明。
さくらのレンタルサーバのスタンダードを契約しているから、ブログコンテンツと合計して300GBまでおける、はず。
ちょっと検証したかぎり、これが要件に合いそう。
他社登録のドメインでのメール利用も可能で、メールアドレスごとの容量設定もできる。
ただ、管理者はWEBメール機能で各メールボックスを見れてしまうので、利用者からしたらうーんという感じかも。そこはみんなのメールは読まないように気をつけよう。1
初期パスワードは管理者が設定するが、一般ユーザでもWEBメールの画面から(なぜか旧メニューのみ2)自分でパスワード変更できるのもよい。
懸念点は、管理対象が増えすぎて、今後レンタルサーバ移行やドメイン契約変更があった場合、あれこれ変更修正が必要ということ。。。。数ヶ月したら全部わすれてそう。。。
例:
- ドメイン&DNS:ムームー
- メール:さくら
- 普段使いのメーラー:Gmail (web)や iPhoneのメール
さくらメール、君にきめた。
追記
Gmailでおなじみの「+」を使ったメールエイリアスに対応できない。。。。これはまずいぞ。調子にのって結構メールエイリアス使ってる。(例: もともとのメアド = master@example.com 、 メールエイリアス(master@に届く)= master+sns@example.com )
さくらメールでは「+」を含むユーザ名が作成できない!
Zoho
現時点で筆者も利用している。さらに別のドメインで。。。Google Appsの簡易版の無料サービス。MLもつくれて便利。無料ならこれでいいじゃないかと思われるかもしれないが、今回のGoogle Apps無料化終了のように、いざサービス終了、有償化となった場合めんどくさそうなので、あえてここに移行するというのはなしかな。海外企業のサービスだし。
不採用。
移行までのながれ
まだちゃんとシュミレーションしていないが、4月中にこれを終わらせたい。
- Gmailデータのバックアップ : https://takeout.google.com/ (各ユーザ)
- Gmailのデータは.mbox形式のデータでダウンロード可能。Thunderbirdを使って、ローカルに全メール復元できる安心感は大きい。
- 残念ながらWEB版Gmailにmboxデータのインポート機能はないので、データ復旧という点ではまたThunderbirdを利用する必要がある。この辺はググればいくらでも情報出てくるので割愛、別記事で書くかも。
- DNSの修正 : いまGoogleを向いているので、それをさくらの初期ドメインに変更(MXレコードのみ。NSはどうしようか)(管理者)
- さくらでメールアドレス作成: 独自ドメインで使っていた@以前の文字列でアカウントを作る。容量、初期パスワード設定も。(管理者)
- とりあえずさくらのWEBメールで独自ドメインメールで送受信できるか確認(各ユーザ)
- 通常のGmailアカウントを用意し(既存でも新規作成でも)、そこにさくらの独自ドメインメールアカウントを追加(各ユーザ)
- Gmailの送信アドレスを 独自ドメインアカウントに設定し、一旦完了(各ユーザ)
- おこのみでThunderbirdでメールバックアップをリストア(各ユーザ)
ご覧の通り、各ユーザで実施するタスクがおおい。IT音痴がおおい我が家の家族にこれができるのか。遠隔地に住んでるし。。。
移行の結果は後日ブログ更新予定。
以上
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gmailのアカウント追加画面で「取得したメッセージのコピーをサーバーに残す」のチェック(デフォルトでチェック)を外せば、さくらサーバ上にメールデータが残らないので、これだと受信してしまえば管理者からも見れない。↩
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2022/4/25追記。コントロールパネル( https://secure.sakura.ad.jp/rs/cp/ )からなら自分のパスワード変更可能。<ユーザ名>@<さくらレンタルサーバの初期ドメイン>でログインすれば、自分のメール部分のみの管理が可能。そのた管理者のための管理メニューとかは表示されないようになっている。↩